患者を診ずに、数値を見る

人間、長年同じようなことを繰り返していると、
本来の目的を忘れてしまって、
単なる手段にこだわり、その成否に一喜一憂する。
そしてその手段に頼ろうとする。
そして手段追及があたかも目的のようになってしまう。
そして積み重ねた経験によって裏打ちされたその手段に対して、
ある種の自信を持つようになる。
そしてそれが唯一無二の最善の手段なのだと、
変な自信を持つようになる。

一体何の話だ？
と思われるでしょう。
そうです。タイトルを見ればわかるのです。

かくしてそのお医者様は、
患者を診ずに、
数値を見る。
という話なのであります。

わたしの掛かりつけの内科の先生は、
最近聴診器も当ててくれない。
ただ血圧計って血液検査の数値見て喋るだけ。
患者を診ずにパソコンのモニターの数値を見ている。
聴診器当てれば良い医者だと言うわけではないんですがね。

患者を治療というよりは、
検査の数値をよくする事が大事みたいな。
そんな風に思ってしまう。
違うんだろうけどね、
そんな風に思ってしまう。

引っ越す前に掛かっていた先生は、
毎回胸の音を聴いていたがなあ。
背中にも聴診器当ててた。

別に比べるわけじゃないけれども、
それだけを良し悪しの判断材料にするわけではないけれども、
なんだかなあ・・・
と思ってしまう。