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タンポポの綿毛に息を吹きかけて 誰かに届けと書いてます

群盲象を評す

今年亡くなった有名人。 年末になるとテレビなどでよくやってますが、 私の場合、記憶に残るのは小林麻央さんでしょうか。 たまにブログも覗いてみたりしてましたが、 辛いだろうにけなげに笑顔で写る写真を見て、 涙腺のコントロールに苦労しました。 そして、強い人だなあと、 思わせて頂きました。 話は変わって、渡部昇一さんも今年お亡くなりになりました。 4月だったんですね。 テレビであまり取り上げてなかったみたいで、 わたしは夏頃まで知らなかったです。 さすが保守派の論客で、 マスコミに嫌われていたんでしょう。 大きく取り上げてもらえなかったようです。 そして年末の、今年なくなった著名人・有名人の紹介の番組なんかでも、 この渡部昇一さんを殆ど見かけないのですが、 そんなに小さい男でもなかろうに、 何故なんでしょうね。 わたしが見てないだけかも知れませんが。 画像
別に渡部昇一さんを持ち上げるつもりでも、 過小評価してやろうというわけでもないんですが、 ちょっと思ったことを書こうかと。 南京大虐殺は無かったと主張されておられたことは知ってるでしょう。 慰安婦にしてもそうですが、 細かいところで軍の暴走のようなものはあっただろうが、 組織的な虐殺はなかった、 日本軍が計画的にやったことではないし、 たとえ虐殺があったとしても大虐殺と言えるものではない。 簡単に言うとこのような主張だったかと思います。 資料に基づき中国の主張にことごとく反論するその姿に、 惚れ惚れする想いでわたしなんぞは見ていたものです。 思えばこの人は、朝日新聞に対しても一人果敢に論争を挑んだりしていたようで、 決して大なるものにおもねるとか、卑屈になるということがなかったように思う。 そんなところが、わたしを惹きつけていたのですが。 そんな渡部昇一さんなんですが、 YouTubeで見たことなんですが、 南京大虐殺を否定する主張のあと、 「群盲象を評す」という言葉を引用して、 自分の主張を補強しておられました。 一人が象の鼻を触って、大蛇のようだと言い、 また一人が象の足を触って、大きな柱だと言い、 また一人が象の尻尾を触って、細い縄のようだと答えるという、 つまり、ある事の一面だけを理解して、 すべて理解したと錯覚してしまうことを戒める言葉なのだと思うのですが、 この言葉を使って、一部の証言で全体を見てはいけませんよと、 南京大虐殺ないしは日中の歴史認識の違いについて、 自説を述べたあとの総括的なまとめとでも言いますか、 落語で言えば落ちみたいなもんでしょうか、 おっしゃっておられたのですが、 妙に説得力があるなと、納得したもんです。 だけどその論法でゆくならですね、 あの、この人は太平洋戦争について、 「マッカーサー自衛戦争だったと言っている」と主張されてましたね。 大東亜戦争終結後の昭和26年の米上院軍事外交共同委員会で マッカーサーが日本の戦争を自衛戦争だと証言したと主張されてます。 これについてはネット上で少し調べれば相反する見解があるのはすぐにわかると思います。 渡部昇一さんにとっては自説を援護するこの上ない援軍だったのでしょう。 謂わば水戸黄門の印籠のような。 よほど嬉しかったのでしょうね、 お陰で木を見て森を見ず、 つまり自分で引用してまで言っていた、 群盲象を語るをやってしまってるな、 とわたしには見えてしまいました。 その一点のみが残念です。 別に渡部昇一さんをどうこうしようということじゃなく、 ただの市井の一私人が、個人的に、 ああ、今年亡くなられたんだなあと、 多少なりとも心に残ってる故人について、 想いをブログに綴っただけのことです。 渡部昇一さんに対するマスコミの扱いが、 小さいのが少々寂しい。 小林麻央さんも渡部昇一さんも、 ご冥福を祈ります。
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